【赤い指】東野圭吾著 2009年 講談社文庫

東野圭吾と言えば加賀恭一郎シリーズ!
でも「赤い指」はまだ読んでない
読んでみたいけど面白いのかな
どんな話なんだろう
そんなあなたのために、加賀恭一郎シリーズ【赤い指】を紹介します!
あらすじ
住宅街で少女の遺体が発見された
捜査上に浮かび上がったのは、平凡なサラリーマンの家族だった
一見普通に見える家族だったが、実は深い闇を抱えていた
加賀刑事が捜査を進めるなか、次々と家族の秘密が明らかになっていく
家族の絆
罪の意識
愛情と狂気の境界線
家族を狂わせたものとはいったい何だったのか
加賀刑事が犯人の心の闇に迫る
個人的な感想・レビュー
物語は、平凡なサラリーマンの家庭を中心に展開します
犯人は冒頭で明かされます
いわゆる「倒叙形」(とうじょ)のミステリーです
倒叙形?なにそれ?
ってなりますよね
私も知りませんでした〜
倒叙形ミステリーとは、冒頭で犯人が明かされて「誰が犯人か」ではなく「どのように事件が解決されるか」に焦点があてられる手法です
わかりやすい例で言うと「古畑任三郎」ですね
知ってる人なら「あ〜あれね〜」ってなりますよね
家族はサラリーマンの夫、妻、中学生の息子、姑の4人家族です
少女の遺体が発見されることで家族の平穏が崩れていくことになるのですが、ところどころで時間が遡り家族の過去が叙述されています
家族の過去を知ることで、ひとりひとりの人物像や心理状態が深く伝わります
現代社会の闇ですね、考えさせられます・・・・
加賀刑事が捜査を進めるなかで、次々と家族の秘密が明らかになっていくのですが、犯人目線のスリルと緊張感で一気読み必須です
そしてこの物語では、主要な事件の捜査と並行して、加賀刑事の父親との確執が描かれています
加賀は練馬警察署の刑事で、捜査一課の若手刑事松宮とバディを組んで捜査にあたるのですが、この松宮刑事が加賀の従弟なのです
松宮は加賀の父親を敬愛しており、加賀の父親に対する冷たい態度に理解できず、ふたりの間に緊張感が生まれます
物語が進むにつれ、加賀と父親との関係や過去の出来事が徐々に明らかになっていき、加賀の内面や人間性が事件捜査と並行して重要な要素となっています
犯人逮捕時のクライマックスは、まさしくエンターテイメント!
加賀が真相に迫る場面は手に汗を握ります!
加賀刑事かっこいい〜〜〜
これを興奮しないで読める人いる?
そして事件解決後には感動が待っていました!
思い事件だったので最後に救われました!
読了時は涙でグショグショでした
ラストの一言最高!
満足度
★★★★★
小説って面白いって改めて思いました
こんなひとにおすすめ
- 倒叙形ミステリーが好きなひと
- トリックよりも人間描写が好きなひと
- 加賀恭一郎が好きなひと
まとめ
今回は、加賀恭一郎シリーズ第七の事件【赤い指】を紹介しました
この物語では、犯人は冒頭で明かされます
通常のミステリーとは異なり「誰が犯人か」ではなく「どのように事件を解決するか」という、倒叙形ミステリーとなっています
一見平凡そうに見える家族の秘密と闇という、「家族」がテーマとなっており、家族の各々が抱える心の葛藤と闇、隠された真実が次第に明らかになっていきます
事件を加賀と共に捜査する従弟の松宮刑事との関係、加賀の父親との確執、過去の出来事もこの物語の重要な要素となっています
加賀の冷静かつ鋭い洞察力で犯人の心の闇と真相に迫る、一気読み必須の作品です
最後には感動が待ち受けています
加賀恭一郎シリーズが好きなひとなら
絶対!!読むべきです!
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