【祈りの幕が下りる時】 東野圭吾著 2016年 講談社文庫
東野圭吾といえば、加賀恭一郎!
でも「祈りの幕が下りる時」はまだ読んでない
面白いのかな
どんな話なんだろう
そんなあなたのために、加賀恭一郎シリーズ「祈りの幕が下りる時」を紹介します!
あらすじ
東京都葛飾区のアパートで、女性の絞殺死体が発見された
一方、新小岩駅の近くで見つかったホームレスの焼死体
加賀刑事の従弟である松宮刑事が、このふたつの事件に関連性があるのではと疑ったことにより捜査が開始される
捜査が進む中で、絞殺被害者は滋賀県から上京してきていた女性と判明する
上京の目的は、明治座へ幼馴染の演出家と会うためだった
発見場所であるアパートの住人は行方不明
恐ろしく殺風景なアパートで押収した遺留品の卓上カレンダーに、謎の書き込みがあったことを聞かされた加賀は息をのんだ
カレンダーには日本橋周辺の橋の名前が月ごとに記載されていた
それは、加賀の母の遺品にあったメモ用紙の記載内容と一致していたのだ
加賀と加賀の家族に事件との繋がりはあるのか
加賀が向き合う母の過去と、事件の背後にある秘密とは
加賀恭一郎が、事件を通して加賀自身の家族の謎を解き明かす!
ネタバレなしの解説・感想
シリーズ最大の謎ふたつが解決することになります!
- 加賀が日本橋へ異動した理由
- 加賀の母の失踪前から孤独死まで
加賀が日本橋署に配属された理由が明らかになります
加賀は、ある目的のためにずっと前から日本橋署への異動を希望していたのでした
その目的というのは、加賀の母と関係するものでした
事件現場で押収された遺留品と母の遺品が関連していると知り、加賀は激しく動揺しますが、それによって事件は解決に向かうことになります
なるほど~、そういうことだったんですね〜
加賀の母が家を出た理由と孤独死するまでの謎が明らかになります
それと事件が結びついていく展開に引き込まれていきます
まさに点と点が繋がって線になっていく、そんな感じです
家族の絆と切ない悲劇って感じかな
途中で名前がいろいろ出すぎてちょっと混乱して何度か戻って読み返しました
後半は一気に伏線回収で感動します
とにかく切ない
ネットでは、ちょこちょこ現代版「砂の器」って言われてるのを目にするけど
「砂の器」ってどんなだったっけ?
吉川英治文学賞受賞し、映画化もされました
「悲劇なんかじゃない、これが私の人生。」
物語の最後に、母の加賀への思いが伝わるのですが
最後の最後に加賀に優しい光が差し込んで
なんだか、ほっとしました
満足度
★★★★★
すべての謎が解けてすっきりしました
こんなひとにおすすめ
- シリーズの謎を知りたいひと
- 新参者が好きなひと
- 加賀恭一郎が好きなひと
まとめ
この記事では、加賀恭一郎シリーズ第十の事件【祈りの幕が下りる時】を紹介しました
家族の絆、繋がりをテーマに、加賀が自身の過去と向き合い家族に関する最大の謎を解決する過程が描かれています
物語のはじまりは、葛飾区のアパートで発見された女性の絞殺死体
アパートの住人は行方不明になっており、捜査は難航します
捜査を進める中で、押収された遺留品に日本橋周辺の橋の名前がカレンダーの月ごとにメモ書きされているのを発見します
この事実を知った加賀は激しく動揺し、それが失踪した母に繋がっていることを知ります
加賀が追い求めた家族の真実!
吉川英治文学賞を受賞し、2018年に映画化されています
加賀恭一郎シリーズの集大成!
絶対、読むべきです!
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