【夢をかなえるゾウ3ブラックガネーシャの教え】 水野敬也著 2021年 文響社
夢をかなえるゾウシリーズの第三弾!
「夢をかなえるゾウ」は、自己啓発の要素を織り交ぜた小説で、
インドの神様であるガネーシャが、関西弁を話すユーモアあふれたキャラクターで主人公の夢をかなえるために様々な課題を与えていく物語です。
今回のテーマは、「仕事」と「恋愛」です。

どういう物語なのかなぁ
ブラックガネーシャって?
いったいどんな課題なんだろう?
そんなあなたのために、『夢をかなえるゾウ3ブラックガネーシャの教え』の
・あらすじ
・ブラックガネーシャの教え
について、詳しく解説していきたいと思います!
- あらすじ
- ブラックガネーシャの課題
- 自分の持ち物で本当に必要なものだけを残し、それ以外は捨てる
- 苦手な分野のプラス面を見つけて克服する
- 目標を誰かに宣言する
- うまくいっている人のやり方を調べる
- 一度自分のやり方を捨て、うまくいっている人のやり方を徹底的に真似る
- 空いた時間をすべて使う
- 合わない人をホメる
- 気まずいお願いごとを口に出す
- 今までずっと避けてきたことをやってみる
- お客さんの目線で自分の仕事に感動できるところを見つける
- 一度儲けを忘れて、お客さんが喜ぶことだけを考える
- 自分の考えを疑ってみる
- 自分にとって勇気が必要なことを一つ実行する
- 優れた人から直接教えてもらう
- 一緒に働いている人に感謝の言葉を伝える
- 自分で自由にできる仕事を作る
- 余裕のないときにユーモアを言う
- 目の前の苦しみを乗り越えたら手に入るものをできるだけ多く紙に書き出す
- 欲しいものが手に入っていく「ストーリー」を考えて、想像をふくらませる
- 手に入れたいものを「目に見える形」にして、いつでも見られる場所に置く
- 自分流にアレンジする
- 満足度と感想
- こんなひとにおすすめ
- タイプ別おすすめの読書方法
- まとめ
あらすじ
(この占い師は本物だ・・・)
過去の恋愛遍歴や、性格をズバリと当てる占い師をすっかり信用した主人公のOL。
その占い師が、インドの神様と呼ばれる「ガネーシャ」という像の銅像を無料でくれました。
見た目は一瞬気持ち悪いな、
と思ったOLでしたが、インドでは有名で一番愛されている神様らしいのです。
「これで、私の運気が上がるんですね」
OLには夢がありました。
お金持ちになって、
理想の彼氏をつくって、
世界一周旅行をすること。
そんなOLに、占い師が箱の中からもう一体の像を取り出して机の上に差し出しました。
それは、全身が真っ黒で、薄ら笑っているような不気味な感じのする、「黒いガネーシャ像」でした。
「あなたの運気を上げるには、これくらいのものが必要なのよ」
占い師に勧められるまま、黒いガネーシャ像を24万円のローンで購入したOL。
あくる日の朝、眠りから覚めたOLの眼の前にガネーシャが降臨しました。
「最初に言うとくけど、ワシ、自分のこと助けへんからな」
ガネーシャは、昨日のOLの『気持ち悪い』という発言に対して、文句を言うためにやってきたのでした。
そして、部屋に置かれた24万円の黒いガネーシャ像を指さして、
「これ、バッタもんやで」
そう。
OLは、あの占い師にまんまと騙されていたのです。
それを知ったOLは、なんとか助けてほしいとガネーシャに助けを求めてすがります。
無視して、消えて帰ろうとするガネーシャにOLは夢中で叫びました。
「あんたって、最低の神様ね!私、ガネーシャは最低の神様だってことみんなに言いふらしてやるから!」
「気持ち悪いやつに気持ち悪いって言って何が悪いの!?そんなだらしないお腹しちゃってさ!あんななんて神様じゃないわよ。ただのメタボリック神ドロームよ!」
その瞬間でした。
「ぐわぁぁぁぁぁぁ!」
突然ガネーシャは絶叫し、体から強烈な光が放たれ、部屋中に煙が充満しました。
煙を手で払うとそこには、なぜか全身が真っ黒になり、金肉がムキムキになったガネーシャが現れました。
どうやら、本気でガネーシャを怒らせたようです。
「で、自分、覚悟でけてるか?」
「自分、夢かなえたいんやろ?せやったら、それ相応の『痛み』ちゅうんが必要になるわいな」
「ワシの教えは、普通のやつとは比べもんになれへんくらい『ブラック』やで」
こうしてガネーシャは「ブラックガネーシャ」と化し、
この日から、ブラックでスパイシーな課題を次々とOLに与えていくことになるのです。
はたして、OLの夢はかなうのか。
ブラックガネーシャと化した、ガネーシャの『ブラック』で『スパイシー』な課題とはいったい?
ブラックガネーシャの課題

自分の持ち物で本当に必要なものだけを残し、それ以外は捨てる
「自分がなんとなく見てるテレビ番組、なんとなくやってるゲーム、ほんまに欲しいもんなんか?自分の収納やパソコンの中には、ほんまに欲しいもんだけが入ってんのか?もし、そうやないんやとしたら、自分が本当に欲しいと思てるもんは一生手に入られへんで。部屋の大きさが限られてるみたいに・・・自分が持てるもんも、生きてる時間も、全部限られてるんやからな」
部屋の中は頭の中と一緒って言うよね、脳のリソース空けるって大事!
苦手な分野のプラス面を見つけて克服する
「嫌なもんや苦手なもんを遠ざけるんやのうて、そういうもんの中に自分にとってプラスになる面をみつけるんや。そしたら自分の中に眠ってる可能性が引き出されるんやで」
嫌なもの、苦手なもの、遠ざけてる・・・克服したい
目標を誰かに宣言する
「できるできないを判断するんやなしに、やりたいことを口に出してまうんがポイントやねん。そしたら後に引けんようになって頑張るから、今まで眠ってた力が発揮されんねんで」
口に出して宣言しちゃうと、その後プレッシャーになるのが嫌であえて口に出さないようにしてた・・・ダメじゃん。
うまくいっている人のやり方を調べる
「自分らは何かを始めるとき、いきなり自己流でやろうとするやろ。せやからうまいこといかへんねん。まず最初にせなあかんのんは、本でもインターネットでも何でも使って『うまくいっている人のやり方を調べる』ことや。自分が思てるほど、自分と他人に違いはあれへん。みんな同じようなもん手に入れようとして、同じようなとこでつまずいて、同じような方法で乗り越えてるんや。せやから、何よりもまずうまくいってる人がどうやったのかを学ばあかん」
これは、割とみんな実践してるんじゃないかな。
一度自分のやり方を捨て、うまくいっている人のやり方を徹底的に真似る
「うまくいっている人のやり方を知っても、実行に移さへん人がほとんどやねん。その理由はな、『この考えは自分には当てはまらない』とか『そんなやり方でうまくいくはずがない』言うて、自分で勝手に判断すんねんな。それがあかんねん。何かをマスターするために大事なことは、自分のやり方を一度『捨てる』ことやねん。」
一度捨てないといけないのか〜、真似ることはあるけどな〜
空いた時間をすべて使う
「自分ら見てると、何かを始めるにしてもやり方が『中途半端』やねんな。せやからマスターできへんねん。何かをマスターしたいと思たらな、空いた時間は全部そのために使うくらいの勢いでいかなあかん。極端やと思うかもしれへんけど、むしろその『極端さ』が必要やねん」
どれだけ「本気」か、ってことだよね。本気なら時間は作るもの。時間がないは優先順位が低いだけ。
合わない人をホメる
「人間生きてりゃ自分とは合わへんやつの一人や二人出てくるやろ。そいつをホメんねん。そしたらチームメイトとして受け入れられるはずや」
う〜ん、ムズい。これはなかなか難しいね。
気まずいお願いごとを口に出す
「自分の夢かなえようとしたら、誰かの欲求と衝突することもあんねん。そういうときに、自分の望みをうまく相手に伝えて協力してもらえるようになるんが大事やねんで」
気まずくなると黙るタイプです。それか話そらしちゃう。
今までずっと避けてきたことをやってみる
「避けてきたことちゅうのは、嫌いやったり苦手やったりするわけやけど、頭のどっかでは『やった方がいい』て思てるもんやねん。そういうもんに挑戦できるようになったら、自分の教養の幅めっちゃ広がるで」
確かに、あえて苦手意識のあるものに挑戦して、できるようになったら世界は広がるよね。
お客さんの目線で自分の仕事に感動できるところを見つける
「仕事を選ぶ時一番大事にせなあかんのは、これまでの人生で自分が何に感動したかちゅうことや。そんで自分が受けた感動を、今度は人に伝えたい、伝える側に回りたい、そう思たとき人は自然な形で仕事ができるんやで。せやから最初は『お客さん』なんや。お客さんとして感動したことを仕事にして、自分と同じようなお客さんいっぱい作んねん」
自分が感動したことを、今度は仕事としてお客さんに与える。そんな仕事に就けたらいいけど・・・
一度儲けを忘れて、お客さんが喜ぶことだけを考える
「儲けも大事やけど、儲けを先に考えてしまうと、本来、一番大事にせなあかん『お客さんを喜ばせる』ことから離れていってまう。せやから、まず儲けを思い切って忘れて、お客さんを喜ばせることだけを考えるんや」
商売の本質は、「他者貢献」。でも儲けを忘れるのはなかなかできることじゃないね。
自分の考えを疑ってみる
「確かに、稲荷像にご利益がある雰囲気は必要かもしれへん。せやけど自分のその考えが間違うてて、むしろワシらが作った像の方にヒントがあるかもしれへんやろ」
自分の思い込みや偏見て、案外たくさんあるもんだよね。
自分にとって勇気が必要なことを一つ実行する
「小さな勇気さえあれば、色んな経験ができる。そうすれば何が正しくて何が間違うてるか、理屈やのうで『身をもって』知ることができるんや。それを繰り返していけば、最後は必ず正しい道を選ぶことができるようになんねんで」
まずは、勇気を出して経験して、失敗して、また挑戦して。そこから見えてくるものはあるよね。
優れた人から直接教えてもらう
「『困ったら人に相談せえ』」
ひとりで抱え込まない!頼れるものは利用する!
一緒に働いている人に感謝の言葉を伝える
「人に楽しく働いてもらうためにはな、まず、その人の存在に対して感謝することが大事やねん。そんで、その感謝の気持ちをできるだけ言葉にしていくんや。そういう言葉をもらうと、自分が人の役に立ってることが実感できるから仕事が楽しくなるんやで」
口に出さないと伝わらないものだよね。人から感謝されるってうれしいもん。どんどん口に出そう!
自分で自由にできる仕事を作る
「人間にとって、自分で考えて工夫していくんはめっちゃ楽しい作業なんや。それはゲームしたりテレビやネット見たりする以上に楽しめるんやで。せやけどほとんんどの人は、仕事をそういう形まで持っていけてへん」
自由に楽しく仕事することができたらどんなにいいだろう。
余裕のないときにユーモアを言う
「心に余裕がなくてもな、ちょっとしたユーモアを口にすることで気持ちが軽なったりその場の空気が和んだりするもんやで」
余裕がない時にこれはなかなかハードルが高い・・・
目の前の苦しみを乗り越えたら手に入るものをできるだけ多く紙に書き出す
「苦しみを楽しみに変えるにはな、苦しみを乗り越えたとき手に入れられる『楽しみ』を考え尽くさなあかん。そんで、苦しみを超える量の楽しみを見出したとき、苦しみは楽しみに買わんねんで」
目の前のにんじんは大事。
欲しいものが手に入っていく「ストーリー」を考えて、想像をふくらませる
「自分らは努力を始めるとき、『我慢』から入るやろ。痩せるためには食べたい気持ちを我慢せなあかんとか、勉強するときには、遊びに行きたいのを我慢せなあかんとか・・・でもな、自分の行動をコントロールするために必要なんは、楽しいことを我慢するんやのうて『もっと楽しいことを想像すること』やねん」
妄想は得意です。
手に入れたいものを「目に見える形」にして、いつでも見られる場所に置く
「苦しみを乗り越えたとき手に入れられるもんを、できるだけたくさん紙に書き出す。そんで、それを手に入れてる自分を想像するんや。そうすれば、今の苦しみは、将来の楽しみを手に入れるための必要な条件になる。また逆を言えば、もし目の前の苦しみから逃げてもうたら、将来欲しいもんが手に入らんようになってまうから、今の自分はもっと苦しまなあかんようになるわけや」
欲しいものを手に入れるには、苦しみを伴うほどの努力が必要。
自分流にアレンジする
「問題を乗り越えるための方法を『自分で思いつく』ちゅうのが大事やねん。人間ちゅうのは、人から教えてもらうより、自分で思いついた方法やアイデアを試したくなるもんやからな。これからはな、優れた人のやり方を実行した上で、さらに自分で工夫するようにしてみいや。そんとき自分は、他の誰にも真似できんような魅力や価値を手に入れることができるんやで」
自分に合ったやり方を見つけるって大事。
満足度と感想
★★★★★(星5つ)
はずれないな〜
自己啓発本で泣いたのは、はじめてです。
今回のテーマは「仕事」と「恋愛」。
主人公は、占いやスピリチュアルが大好きなどこにでもいる平凡なOL。
そんなOLが、ガネーシャを怒らせたことによって「ブラックガネーシャ」が誕生するワケなんだけど、
最初に登場する「黒いガネーシャ」像とどっちがどっち?ってなって、ややこしい。
印象的だったのは、「仕事」に関するマーケティングや営業に役立つ戦略が物語にあふれてて勉強になったこと。
ラストはまさかまさかの感動ものでした!
こんなひとにおすすめ
- マーケティングに興味があるひと
- 堅苦しい自己啓発本が苦手なひと
- ガネーシャシリーズが好きなひと
タイプ別おすすめの読書方法

audibleがおすすめなひと
・ながら読書したいひと
・本を読むのが苦手なひと
・音声でガネちゃんのリアルな声を聞きたいひと
Kindle Unlimitedがおすすめなひと
・コスパ重視で本をたくさん読みたいひと
・本を物理的に持ちたくないひと
・移動中や隙間時間に読みたいひと
紙の書籍がおすすめなひと
・とにかく本は紙でしょ!なひと
・本の匂いが好きなひと
・本屋へ行くとテンション上がるひと
まとめ
この記事では、「夢をかなえるゾウ3ブラックガネーシャの教え」を解説しました。
物語の中では、主人公であるOLが理想のパートナーである「イケメン」を求めて奮闘しますが、ただの「玉の輿」を狙うだけでなく、OL自身が成長する過程が強調されています。
同時に、人間関係や仕事をするうえでのマーケティングや営業戦略などの実践的なアドバイスが散りばめられているので、
・恋愛小説のエンターテイメント性と、
・仕事でのマーケティング戦略を学ぶ自己啓発
楽しみながら学べる、そんな自己啓発小説になっています。
ガネーシャシリーズをすでに読んでいる方はもちろん、
はじめて読むという方も楽しめる内容になっていますので、
気楽に読んでみてはいかがでしょうか。
ぜひ。
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