【麒麟の翼】東野圭吾著 2014年 講談社文庫
東野圭吾といえば加賀恭一郎シリーズ!
でも「麒麟の翼」はまだ読んでない
面白いのかな
どんな話なんだろう
そんなあなたのために、加賀恭一郎シリーズ【麒麟の翼】を紹介します!
あらすじ
交番の前を通り過ぎ、よたよたと歩きながら日本橋の麒麟像の前で倒れる男性
目撃していた警官が駆け寄ると、男性の胸にナイフが刺さっていた
犯行現場と思われる付近をパトロール中、若い男が突如逃走し、走ってきたトラックに跳ねられ死亡する
若い男の所持品から、日本橋で死亡した男性の持ち物が見つかったことから容疑者として捜査が開始された
しかし加賀刑事は、鋭い洞察力で独自の捜査を進めていく
被害者はなぜ、最後の力を振り絞って麒麟像まで歩いたのか
若い男は本当に犯人なのか
加賀刑事が罪の意識を問う
被害者が伝えたかった、最後のメッセージとは
ネタバレなしの解説・感想
2012年に映画化もされて、もう加賀恭一郎といえば顔が浮かびますよね
もうあのひと意外は想像できません
加賀刑事は、なぜ瀕死の被害者が日本橋の麒麟像まで歩いたのかという謎に直面します
その行動の裏に隠された真実を追及していくことになるのですが、背後には複雑な人間模様が潜んでいました
トリックや犯人探しよりも、家族の絆や人間の心理について描いていて
読者を引き込む展開と意外な結末が待っています
相変わらず、一気に引き込まれてあっという間に読み終えました
ただ、エンターテイメントとしてはとても面白いのですが、冷静に考えてしまうとツッコミどころ満載です
冒頭で被害者がナイフを胸に刺された状態で日本橋の麒麟像まで歩いてくんだけど
まあ、実際は無理でしょうね
しかも簡単に抜けないぐらい深く突き刺さっていたとか・・・・
だって、わざわざ交番の前を素通りしてですよ?
生きる選択よりも死んでメッセージを残す方を選択したってことですよね
ちょっと無理ありません?
今回も従弟の松宮刑事が登場して、一緒に捜査します
時折、素の加賀恭一郎の顔が垣間見えるところが重い内容の中、ほっとできて楽しいです
捜査を進めていく中で、被害者の生い立ちが判明するのだけど
てっきり複雑な生い立ちの中に事件の真相が隠されているのかなと推理していたのですが、まったく的外れでした〜
被害者と若い男の関係
被害者家族の過去の秘密
加賀が次々と謎を解きながら事件の真相を追及していって
あれ、そっちだったの!?
っていう真相にたどり着くことになります
この作品は「罪の意識」がメインテーマになっているような気がします
かなり重いです
加賀がクソ教師に放った怒りの言葉はスッキリしましたね〜
普段は冷静沈着な加賀が時折みせる怒りの感情は
かっこいい〜〜〜
そうだ!そうだ!お前がすべて悪いじゃ〜〜〜!!
ってなります
教育者の在り方、考えさせられます
サブテーマは「家族の絆とすれ違い」になるのかな
特に被害者はすれ違ってばかりの印象です
まあ、思春期の子供がいる家族では仕方ないかなとは思いますが
それにしたって、何でそっちに行くの!?
読んだひと、そう思いませんでしたか??
父親って、不器用ですね・・・・
満足度
★★★☆☆
とにかく重い〜
こんなひとにおすすめ
- トリックよりも人間ドラマが好きなひと
- 考えさせられる重めなミステリーが好きなひと
- 加賀恭一郎が好きなひと
まとめ
今回は、加賀恭一郎シリーズ第九の事件【麒麟の翼】を紹介しました
加賀は、なぜ被害者は刺されて瀕死の状態で日本橋の麒麟像の前まで歩いて行ったのかという謎に直面します
容疑者とされた若い男と被害者の関係
被害者家族の過去の秘密
加賀は謎を解くべく、次々と事件の真相を追及していきます
単純な殺人事件と思われましたが、背後には複雑な人間ドラマが絡んでいました
加賀恭一郎が「罪の意識」を問います
2012年に映画化され、原作ファンのみならず、幅広く人気を得られた作品です
加賀恭一郎が好きな方はきっともっと好きになりますよ!
ぜひ読んでみてくださいね!
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