東野圭吾【嘘をもうひとつだけ】加賀恭一郎シリーズ第六の事件

小説
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【嘘をもうひとつだけ】東野圭吾著 2000年 講談社文庫

東野圭吾といえば加賀恭一郎シリーズ!

でも「嘘をもうひとつだけ」はまだ読んでない

読んでみたいけど面白いのかな

どんな話なんだろう

そんなあなたのために、加賀恭一郎シリーズ唯一の短編集【嘘をもうひとつだけ】を紹介します!

あらすじ

バレエ団の元ダンサーが、自宅マンションのバルコニーから転落死した

自殺かと思われたが、刑事たちが着目したのは同じマンションに住む元プリマの存在だった

ひとつの違和感から次々と自殺説を覆していく加賀刑事だったが、犯人の特定には今ひとつ決め手がなかった

追い詰めるためには、犯人にもうひとつ嘘をつかせる必要があった

加賀はある罠で犯人を誘導するが・・・・

個人的な感想・レビュー

加賀恭一郎シリーズ、唯一の短編集で「嘘」をテーマにした5本立てとなっています

1.嘘をもうひとつだけ
2.冷たい灼熱
3.第二の希望
4.狂った計算
5.友の助言

嘘をもうひとつだけ

「眠りの森」を彷彿とさせるプリマの世界

加賀の罠で犯人が誘導されて嘘をつく過程が、人が嘘をつく時の心理を突いていておもしろかった

そこから嘘を暴いていく展開も気持ちよかった

ただ犯人の動機については、殺人まですることに繋がるかな〜と思ったけど
他人には理解できなくてもその人にとっては大事なものっていうのもあるよね・・・・

冷たい灼熱

あらすじ
夫が仕事から帰宅すると、洗面所で妻が死んでいた
すでに身体は冷えて固くなっていた
部屋は荒らされていて、現金が盗られていた
1歳の子供がいなくなっており、犯人が連れ去ったと思われる
捜査が進む中、子供が意外な姿で見つかるのだが・・・・
加賀がたどりついた犯人の悲しい嘘と真実とは

社会問題を切り口にした、悲しい嘘

読んでいて、リアルに臭いを感じました

第二の希望

あらすじ
母子家庭の自宅マンションの室内で、母親と交際中の男が倒れて死んでいた
部屋は荒らされており、強盗の仕業と思われた
11歳の娘は機械体操のスポーツジムに行っていたため留守だった
母親が疑われたが鑑識の結果、小柄な女性に犯行は無理という結論に至る
果たして犯人は誰なのか
加賀が感じた疑念と見えてきた真実とは

母が子に期待する夢と、子が母に期待する愛情に焦点を当てたミステリーです

想像できなかったトリックが面白かったです

狂った計算

あらすじ
愛する夫を突然、交通事故で亡くした未亡人
その女性は毎日のように菊とマーガレットを買いに花屋に現れた
そんな中、加賀は知り合いから行方不明となったある男の捜索依頼を受ける
捜索する中で、行方不明の男と未亡人の女性との間に不倫の疑惑があることにたどり着く
果たしてふたりの関係と行方不明に関連はあるのか
加賀も驚いた犯人の狂った計算とは

ラストにびっくり!鳥肌がたちます!

友の助言

あらすじ
加賀はその日、友人と食事の約束をしていた
だが友人は、待ち合わせに向かう途中で交通事故を起こし病院に運ばれた
事故の原因は居眠り運転
幸い命に別状はなかったが、加賀はある疑念を抱く
友人は何かを隠していた
何も語ろうとしない友人の秘密とは

珍しく殺人事件は起きない

加賀の友情というプライベートを垣間見れた感が楽しかった

満足度

★★☆☆☆

やっぱり長編が好きです

こんなひとにおすすめ

  • 短編が好きなひと
  • 気軽にサクッと読みたいひと
  • 加賀恭一郎シリーズが好きなひと

まとめ

今回は、加賀恭一郎シリーズ第六の事件【嘘をもうひとつだけ】を紹介しました

加賀恭一郎シリーズでは唯一の短編集で、以下の5本立てとなっています

  • 嘘をもうひとつだけ
  • 冷たい灼熱
  • 第二の希望
  • 狂った計算
  • 友の助言

個人的には「友の助言」が好きですが

これを長編で読みたかった!

というのが正直なところ

通勤の電車の中でとか、すきま時間を利用してサクッと読みたいというひとには最適だと思います

短編とはいえ、加賀が鋭い洞察力で犯人を追い詰めていく過程は長編に劣らず充分楽しめる内容になっていますので、ぜひ読んでみてください!

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